離婚か修復かで悩むあなたへ:後悔しない決断をするためのポイント
目次
結論を出す前に:共依存を克服が最優先
離婚した方が良いのか、修復した方が良いのか、この迷いはいろいろな要素から生じると思います。
二人の価値観の違い、
人間性の違い、
離婚後の住居や経済的なこと、
子どもにとって離婚することは良いことなのか悪いことなのか、
等で迷いますよね。
一人になるという不安等も関連してくると思います。
もしあなたが離婚して一人になっても、
住居や経済的なことに問題がなく、 子どももいない等、
夫婦二人だけの問題(厳密には二人だけの問題などないのですが)で、
今すぐに別れても差しつかえない状況であるならば、
共依存を克服あるいは低減し、自分軸を構築してから離婚か修復を考えても良いと思います。
私は無理にすぐに結論を出す必要はないと考えています。
|
言えていない本音の部分をちゃんと伝えたか(伝えられるようになったか)、
不必要に相手の世話をし過ぎていなかったか、
不必要に先回りしていたことはなかったか、
自分の中にある「~すべき」「~しなければならない」というものを押し付けていなかったか、
一人でもいられるようになったか(精神的にも経済的にも)、
相手のことをできるだけ客観的に見ることができるようになったか、
そういったことを一つずつ確認し、できていなければ、克服してから、 離婚した方が良いのか修復した方が良いのか判断しても遅くはないと思います。
自分自身を見直してからであれば、自分の中でやることをやったという満足感や納得感にもつながります。
仮に離婚となったとしても後悔は減りますし、また戻りたいという気持ちも減ります。
それはお客様を見ていて切に思うことです。
「本当の自分」でいられるようになった時、 パートナーへの見え方、感じ方がそれまでとはガラリと変わっていきます。
そうなれば、自ずと結論は出てくるでしょう。
お客様を見ていると、結論を出す、というよりは、結論が出る、という言い方の方が正しいように思います。 |
また、あなたが変われば、パートナーからあなたへの接し方にも変化が生まれることがあります。
そこで本当の夫婦になった時に決断しても遅くありません。
むしろ、共依存を克服しなければ、修復を望んでも真の修復にはたどり着けず、いつか問題は再燃します。
問題を先送りしているだけです。
離婚したとしても、また同じような人と同じような運命をたどってしまいます。
離婚を検討すべきパートナー(修復できない人)の特徴
ここで、離婚を検討すべきパートナー(夫や妻)の特徴を書いておきます。
本質的なこと、根本的なこと、つまり、人間性や将来性を疑うようなポイントをいくつか挙げたいと思います。
モラハラやDVや不倫をする等といった人の根底に流れていることが多いものです。
・自分を振り返ることがない人(常に他責で自責がない人)
→今後も同じことを繰り返し、これ以上良くなっていく可能性(将来性)がないためです
・自分を変える気がまったくない人
→例えば、「これが俺(私)だから」「今更変えられない」と開き直るような人です
・自分と相手が別人であることが分からない人(自分側の視点しかない人)
→例えば、相手が困っていたり、「嫌だ」と言っていても、「自分はそうは思わない」「自分は嫌ではない」というようなことを言う人です
・自分のした加害行為や、それによって関係が悪化したという事実や因果関係を忘れてしまう人
→忘れたくても忘れられないようなことを忘れてしまえる程、相手をリスペクトしていないということです(以下記載あり、例:別居に至った理由を忘れる)
→まともな人間性を持つ人であれば、自分の行為によって相手が傷ついたことを忘れるはずがありませんからね
例:修復できるなら頑張ります | |
時々、お客様のパートナーに、「修復できるなら頑張ります」というようなことを言う人がいます。
このたった一言に、その人の人間性が凝縮されていることがわかるでしょうか? おかしな発言だと思いませんか? なぜなら、やってみないとわからないことだからです。
「試験に受かるなら頑張ります」と言っているようなもなのです。 「修復できるという確定がないと頑張らない」と言っているのと同じですからね。
自分は変わるつもりはないよ、というスタンスなのです。 こういう相手なら修復は難しいですし、仮にあなたが頑張ったとしても真の修復にはならないでしょう。
相手に対するリスペクトがないですし、今後何か問題が起きても基本的にこのスタンスである、ということで、人間性も将来性も壊滅的なのです。
こういう人は一事が万事そのような基準であることが多いです。
このような姿勢は、その人の人間性を顕著に表すものですので、離婚を検討すべきポイント(決断の材料)になるかと思います。 |
DVがある場合の最善策:まずは安全確保を(別居等)
上で、共依存を克服して本当の自分になってから結論を出しても遅くない、と書きましたが、
パートナーからのDVがある場合(さらに子どもがいらっしゃる場合は尚更)、 ゆっくり共依存の克服ができるような状態ではないと思います。
むしろ一刻も早く離れた方が良いです。
一度離れる(別居等)→共依存の克服、
という順番の方が良いでしょう。
子供への直接的なDVや、DVを見せてしまうようなこと(面前DV)は絶対に防ぎましょう。
いずれにしても、別居期間中にできることはたくさんございます。
この時間を、作戦を練ったり、準備したり、心身の回復、共依存やアダルトチルドレンの克服にあてましょう。
お客様を見ていると、別居期間をいかに充実させるかが、今後の夫婦関係のみならず、今後の自分自身の人生にも影響を与えていますね。
別居について
別居についていくつか思うことを書きたいと思います。
別居にも種類があります。
・今後同居することはない離婚に向けた別居、
・調停をするための別居、
・お互いに自分自身を見つめ直すための別居、
等です。
「〇ヶ月経ったから同居再開しよう」と言う人 |
|
最後の「お互いに自分自身を見つめ直すための別居」についてのよくあるエピソードをお伝えします。 特に反省しないといけないDVやモラハラの加害者に限って多い話ですが、「別居を始めてから○ヶ月経ったからそろそろ戻ろうか」と言う人がいます。 おわかりかと思いますが、戻る、つまり同居を再開するにあたって、「○ヶ月経ったから」というのは理由になりませんよね? 期間の問題ではありませんよね? それぞれが自分自身を見つめ直して変わっていくための期間として別居したのにもかかわらず、何も変わろうとせず、ただ時間を空ければ良いと思っている人がいる、ということです。 もちろん冷却期間のための別居、という意味合いもありますが、これでは単に冷却しただけ、となります。 自分がDVやモラハラ等をしたから別居に至ったのに、その別居に至った理由を理解できていなかったり、忘れてしまって自己改善のための努力をまったくしない人がいるのです。 |
さらに、自分のことは棚に上げてパートナー(被害者)だけに努力を求める人もいます。
とんでもないですよね。
別居に至った理由が改善されないのに、その上理解さえできていないのに、再同居できるはずがないということがどうしてもわからない人がいるのです。 こういうことがわからない、ということを離婚の決め手にしてくださいね。 限りなく今後の変化を期待できませんからね。 |
離婚だけが解決策ではない:他の選択肢も考えよう
同居しながら、自分を取り戻しているお客様はたくさんいます。
もちろん別居して安心な環境で自分を取り戻しているお客様もいます。
いずれにしても、離婚が唯一の選択肢ではありません。
いろいろな事情で離婚はできないという方、
離婚をするにしても「もう数年先かな」という方、
多いです。
特に経済的なことやお子さんのことが理由として多いと思います。
いずれにしても、迷うのは当たり前です。
あなたは真剣に考えているからこそ迷うのですよね?
周りは、 「なんで離婚しないの?」 「いつまで中途半端な状態でいるの?」 と簡単に言ってきますが、これらの言葉に惑わされないでください。 彼らは大抵「今の時点」だけを見て言っているだけです。 決して、過去・現在・未来を総合しての発言ではありません。 |
離婚をいつかはしたいけど、「今はできない」という方は、同居しながら(あるいは別居しながら)で良いので、
自分を取り戻す、
敵を知る、
依存先を増やす、
状況や感情の整理、
今後の人生設計、
これらを一緒にやっていきましょう。
パートナーから影響を受けない自分になることができたら、離婚や別居を考えなくて良くなりますからね。
経済的に自由になれるのが理想ではありますが、最低限精神的に自由になることができれば、かなり無敵感が出てきますよ。
自分の今後の人生の広がりを期待できるようになれます。
まずはそのステージを目指していきましょう。
離婚後の生活をシミュレーションしてみよう
離婚して1人になることのデメリットばかりに目がいってしまう方が多いですが、そうとは限りません。
もし今のパートナーが、
家事育児をしなかったり、
家事育児に関わってくることで逆に負担が増えたり、
自分のことすら自分でしなかったり、
子供に関わってくることで子供に悪影響を及ぼしたり、
そういう人なら、離婚した方がメリットが多いこともあります。
関わってこられることによってストレスになり、そのストレスによって普段当たり前にできていたようなことができなくなってしまうこと、あると思います。
離婚してストレスがなくなることで、普段当たり前にできていたことを当たり前にできるようになるというメリットもあります。
総合的に判断しましょう。
離婚や別居によって、お客様本人の不定愁訴(不眠、頭痛、めまい、動悸等)がなくなることが多いです。
また、お子さんについても、心身共に安定したり、不登校だったお子さんが学校に行けるようになることが多いです。
ストレス源(配偶者)から離れた途端、驚くほどはっきりとわかりやすく回復・改善されるケースを何度も見てきました。
お子さんが心身共に安定する理由の一つとして、お客様本人の心身の安定が大いにあります。 女性からのご相談が多く、大抵女性(つまり子供にとってお母さん)にお子さんはついていきますが、お母さんの心身の安定がお子さんの心身の安定につながる、ということです。 直接的にお子さんの心身を安定させることを考えるよりも、まずは自分(お母さん)の心身を安定させることを考えた方が結果的に良い方向にいくことが多いということです。 こんな時こそ、まずは自分自身のケアを優先してみましょう。 |
離婚への恐怖を乗り越えるために
結果的に「離婚しない」という結論に至ったとしても、いつでも離婚して大丈夫な精神的・経済的な自立はしておきましょう。
そして、できれば離婚しても幸せになっている人の話を聞きましょう。
離婚に迷われている方というのは、どうしても悲観的になっているので、離婚して不幸になっている人の話ばかりを選んで、見たり聞いたり検索したりしてしまいます。
つまり、心の状態によって、見聞きする情報が良い方にも悪い方にも変わってしまうということです。
悲観的→「離婚=悪・不幸」という情報を見る→さらに悲観的になる
という悪循環に陥ってしまわないようにしましょう。
離婚は人生のリスタート
私のお客様で離婚をして後悔している方はいません。
その理由は言うまでもなく、共依存やアダルトチルドレンを克服し、自分軸を確立したからです。
離婚して新たな良い出会いに恵まれた方、
離婚して一人の生活を楽しんでいる方、
離婚して子どもたちと安心した生活を送っている方、
離婚して思い切って新しい仕事(起業・転職等)をはじめた方(私大村のことでもあります) 、
様々いらっしゃいますが、共依存やアダルトチルドレンを克服した結果です。
できることをやり切って納得して次の人生に進んでいます。
私との共同作業(二人三脚)とはいえ、お客様の頑張りによるものです。
離婚後の頑張りも大きいでしょう(むしろ離婚後が大事です)。
元夫や元妻はどんな人だったのか、と分析して知識をつけることも大事だとお客様を見ていると思います。
離婚して新しい人と付き合ったり再婚したりする方もいますが、元夫や元妻と同じような人と一緒になっている人はいません。
ちゃんと失敗を活かしています。
皆さん「この人は大丈夫でしょうか?」と私に確認しています。
そのくらい慎重になって良いと思います。
繰り返しますが、離婚を後悔している方は誰一人いません。
むしろ「離婚して良かった」「もっと早く離婚していればよかった」と皆さん口をそろえて言います。
「もう遅い」ということはありません。 一緒にやれることをやりつくしましょう。 離婚という結果は残念ではありますが、次の人生を良いものにしていくサポートをしていけたらと思っています。 |
迷ったらまずはご相談ください
以上いろいろと書きましたが、夫婦問題は様々なことが絡み合って生まれるもので、すべての夫婦に当てはまるマニュアルのようなものはありません。
ですから、少しでも迷いがあるならば、すぐに結論は出さずに一度ご相談ください。
尚、離婚か修復か迷われている状態でご相談にいらっしゃるお客様が大半(9割)を占めます。
決断できていない状態でのご相談でも歓迎ですのでお気軽にご相談ください。
複雑な状況や気持ちの整理を一緒にしていきましょう。
また、夫婦問題をどうにかしようと思っていたらいつの間にか共依存・アダルトチルドレンを克服してしまったという方が大半を占めます。
それによって、今まで悩んでいた夫婦問題がちっぽけなものに見えるようになり、結果的に解決したりすることもあります。
他の離婚カウンセラーや夫婦問題カウンセラーを転々とされる方が多いですが、私が最後となれるような存在であれたらと思います。 |
この記事を書いた人 | |
共依存・夫婦問題カウンセラー大村祐輔 9年間で約800人、60分×約13,000回のカウンセリング実績から得た知識や経験を還元できるよう日々尽力しています。 大村の理念は「夫婦問題を解決して終わりじゃない」「離婚して終わりじゃない」「根本からの自己改革」です。 共依存で悩むあなたに「とことん付き合う」の精神で活動しています。 日本学術会議協力学術研究団体 メンタルケア学術学会認定 メンタルケア心理士 資格番号E1607030023 一般社団法人 ハッピーライフカウンセリング協会認定 離婚カウンセラー 会員番号200017 →詳しいプロフィールはこちら |