返報性の原理を活用し、本音を引き出す方法
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「どうして私の話を聞いてくれないの?」と感じたら…
夫婦関係やパートナーシップにおいて、「どうして私の話を聞いてくれないの?」と不満を抱くことは珍しくありません。
特に共依存傾向のある夫婦では、相手に過度な期待を抱き、思うようにいかないことでストレスを感じやすくなります。
しかし、そんな時に「話を聞いてほしい!」と訴え続けても、相手が聞いてくれることはほとんどありません。
むしろ、関係が悪化し、さらに話を聞いてもらえなくなるケースが多いのです。
では、どうすればパートナーに自分の話をしっかり聞いてもらい、さらに相手の本音を引き出せるのでしょうか?
ここで有効なのが「返報性の原理」です。
共依存の関係で起こりがちなコミュニケーションのすれ違い
共依存の関係では、片方が 「もっと私のことを理解してほしい」「どうして私の話を聞いてくれないの?」 と訴える一方で、
もう片方は 「また責められている…」 と感じ、距離を取ろうとする構図になりがちです。
このようなやり取りが続くと、次第に どちらも疲れ果ててしまい、最終的には、
- 「会話がなくなる」
- 「お互いに気持ちを隠す」
- 「夫婦関係が冷え切る」
といった深刻な状態へと発展することがあります。
そんなときこそ、返報性の原理を活用し、まずは自分が「聞き手」になることが大切 です。
相手に 「この人なら話せる」 と思ってもらえるような雰囲気を作ることで、自然と相手もあなたの話を聞いてくれるようになるでしょう。
夫婦関係を改善するための具体的なステップ
① まずは相手の話を聞く
夫婦関係が悪化しがちな共依存傾向のある人は、「相手に変わってほしい」と思いがちです。
しかし、その前に 「まずは自分が変わる」 ことが必要です。
パートナーが話しやすい雰囲気を作り、 「この人には話しても大丈夫」 と思ってもらうことが第一歩。
そうすれば、相手も自然とあなたの話を聞くようになります。
② 見返りを求めずに聞く
「聞いてあげたんだから、私の話も聞いてね」という気持ちで聞くのはNGです。
共依存の特徴のひとつに、「相手に期待しすぎる」という点があります。
しかし、このような期待は相手に伝わり、結果的にプレッシャーを与えてしまいます。
話を聞く際には、無理にアドバイスをしようとせず、相槌を打ちながら共感することが大切 です。
③ 相槌やリアクションをしっかり取る
「ちゃんと聞いてもらえた」と感じるには、リアクションが重要です。
☑ 相槌を打つ(「うんうん」「そうなんだね」)
☑ 目を見てうなずく
☑ 「それは大変だったね」などの共感ワードを入れる
これらを意識するだけで、相手は安心感を得て、より深い本音を話しやすくなります。
④ すぐに否定せず、最後まで聞く
「それは違うよ」「でも、それっておかしくない?」と話の途中で否定すると、相手は心を閉ざしてしまいます。
特に共依存の関係では、相手をコントロールしようとする傾向があるため注意が必要です。
まずは相手の話を最後まで聞き、「あなたの気持ちは理解したよ」と伝えましょう。
夫婦関係の安定が「浮気防止」にもつながる
共依存傾向のある夫婦では、不安からくる「監視」や「束縛」が強くなることがあります。
しかし、実際に不倫や浮気を防ぐには、「監視」ではなく「安心できる関係を築くこと」が重要です。
☑ パートナーが「話しやすい」と感じる環境を作る
☑ お互いに「この人には本音を話せる」と思える関係を築く
このようなスタンスを持つことで、仮に外に心が揺れそうになっても、最終的に戻る場所はあなたのもとになるでしょう。
「聞いているつもり」になっていませんか?夫婦関係でありがちな誤解
☑ 話を聞く時間が長い=しっかり聞いている ではない
話す時間が短くても、リアクションが薄かったり、スマホを見ながらだったりすると、相手は「聞いてもらえた」と感じません。
☑ 反応がないと「聞いてもらえた」と感じない
「聞いてるよ」と言われても、目も合わせず無表情では相手に伝わりません。
最低限、頷く・相槌を打つ・共感の言葉を添える ことが必要です。
夫婦関係の改善には、共依存からの脱却がカギ
「共依存の関係を改善したい」と思ったら、まずは「相手を変えようとするのではなく、自分ができることから始める」ことが大切です。
☑ 返報性の原理を活用し、まずは相手の話を聞く
☑ 見返りを求めずに、相手の話をじっくり聞く
☑ 相槌やリアクションをしっかり取る
☑ 共依存的な束縛ではなく、信頼関係を築く
この積み重ねが、夫婦円満・信頼関係の構築につながります。
まとめ:共依存を抜け出し、夫婦関係を改善するには
夫婦関係がうまくいかないと感じたとき、「どうして私の話を聞いてくれないの?」と嘆くのではなく、まずは自分から相手の話を聞くことが重要 です。
☑ 共依存傾向のある人ほど、相手に期待しすぎてしまう
☑ 「話を聞いてほしい」ではなく、「まず自分が聞く」を意識する
☑ 見返りを求めず、共感のリアクションを大切にする
☑ 相手が本音を話せる「安心感のある関係」を築く
夫婦関係の改善には「共依存からの脱却」がカギとなります。
「相手を変えよう」とするのではなく、まずは 自分のコミュニケーションの取り方を見直す ことから始めてみてください。
話を聞く力を磨けば、夫婦の信頼関係が深まり、結果的に相手もあなたの話を聞くようになり、より良い関係へと進んでいけるはずです。
この記事を書いた人 | |
共依存・夫婦問題カウンセラー大村祐輔 9年間で約800人、60分×約13,000回のカウンセリング実績から得た知識や経験を還元できるよう日々尽力しています。 大村の理念は「夫婦問題を解決して終わりじゃない」「離婚して終わりじゃない」「根本からの自己改革」です。 共依存で悩むあなたに「とことん付き合う」の精神で活動しています。 日本学術会議協力学術研究団体 メンタルケア学術学会認定 メンタルケア心理士 資格番号E1607030023 一般社団法人 ハッピーライフカウンセリング協会認定 離婚カウンセラー 会員番号200017 →詳しいプロフィールはこちら |