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アスペルガー症候群(ASD)の特性と日常のすれ違い:よくある言動・行動の具体例一覧

夫婦の間では、小さなすれ違いの積み重ねが、気づかないうちに大きなストレスになります。
特に、パートナーにアスペルガー症候群(現在はASDと呼ばれることが多い)の特性がある場合、「本人に悪気がない」ことが多い一方で、受け止める側は理由がわからず、孤独や不調に追い込まれてしまうことがあります。

この記事では、私が相談現場でよく伺う「アスペルガー症候群の方に見られやすい言動・行動・考え方の特徴」を、具体例とともに一覧化しています。

「自分が悪い(おかしい)わけじゃなかったんだ」「自分に魅力がないわけじゃなかったんだ」などという気付きにより、過度な自己肯定感(自己評価)の低下を防ぎ、カサンドラ症候群、そして共依存から抜け出すことができる一助となれば幸いです。

なお、カサンドラ症候群の全体像や、共依存からの脱却、具体的なコミュニケーションの工夫については、こちらの記事で体系的に解説しています↓

この記事で扱う「特徴一覧」についての注意点

ここに書かれている内容は“断定”ではなく、あくまで傾向です。
同じような出来事が起きていても、それだけで相手がアスペルガー症候群だと決めつけることはできません。
大切なのは「診断名」よりも、目の前で起きているすれ違いを理解し、あなた自身が消耗しない形を取り戻していくことです。

また、この記事では、発達障害の中でも、ADHDではなくアスペルガー症候群の人に出やすい特徴を挙げています。
そして、実際に診断された方の情報を元に記載しています。

※以前はアスペルガー症候群という名称が広く知られていましたが、現在の国際的な精神疾患の診断基準であるDSM-5(『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版)やICD-11(『国際疾病分類』第11版)では、ASD(自閉症スペクトラム症)という名称に統合されています。この記事では、より広く認知されている「アスペルガー症候群」という言葉も使用しつつ、最新の知見に基づき解説していきます。

アスペルガー症候群の言動や行動の特性(具体例一覧)

  • 「目に見えないもの」についての共感力や想像力が乏しく、自分の見えている世界だけが現実である
    →「目に見えないもの」の中には「自分以外の人の心」や「過去や未来等の時間」も含まれます。
    →自分が会社にいる時に妻がいかに自宅で家事育児に追われているかの想像がつかないことが原因で「おまえはずっと家にいれて良いよな」という発言が生まれます。悪意ではなく、本当に想像ができていないだけのことが多いです。
    →目に見えているものだけで判断するので、帰宅した時にたまたま妻が休憩しているのを見ると「一日中休んでいた」と判断してしまいます。
    →普段どれだけパートナーが家事育児に追われているか想像ができないので、家事育児を楽なものと思い込み、絶対に自分一人でやっていくのは周りの人から見て無理であると明らかなのに親権や監護権を主張したりします。
  • 過去と未来がなく、あるのは今現在だけ
    →ケンカをしても次の日にはリセットされるので何もなかったかのように接してきます。カサンドラ側だけがモヤモヤしてバカらしく感じることもあると思います。
    →過去がないので物事(関心のないものや理解できないものは特に)を忘れやすいです。
    →過去からの積み上げや流れがないので、話がかみ合わなかったり温度差が生まれます。
    →未来がないので行き当たりばったりが多いです。
  • 基本的に報告・連絡・相談をする必要性が理解できない
    →従って、報告・連絡・相談をしません。し忘れているわけではありません。する必要性と、するにしてもタイミングがわかっていないということです。
    →自分の考えていることは相手にも通じている、と感じてしまうことも起因しています。
  • 何をいつ誰にどのくらい報告・連絡・相談すれば良いかわからない
    →相手が何を知っていて何を知らないかの想像ができない、把握できない。よって、相手がどういう情報が必要なのかがわからないということになります。
  • 自分が頭の中で考えただけで相手に伝えていないことを、相手に伝えたと思い込む
    →「言った言わない」のケンカになる要因となります。
  • 会話が一方的である
    →自分の話や自分が興味のある話は延々と話します。相手に質問されたら答えっぱなしで終わります。相手に興味が薄いので質問をしません。
  • 会話に当事者感がない
    →自分たちの話をしているのに、第三者のような話し方をすることがあります。自分のことなのに、他人事のように話すことがあります。
  • 共感より正しさを優先する
    →ルールを逸脱した人には厳しく、身内にも厳しい(身内びいきがない)。
  • 自分と他人の区別がつかない(「自分=他人」となってしまう)
    →「自分が良いと思うことは相手も良いと思うだろう」と思ってしまうので、相手にいろいろな面で押し付けてしまいがちです。同様に、「自分が嫌ではないことは相手も嫌ではないだろう」と思ってしまうため、相手を傷つけてしまいがちです。相手から「それは嫌だ」というように直接言われたとしてもピンとこない重度の人もいます。「自分は嫌じゃない」と言えてしまう人もいます。
  • 一般的なことと個人的なこだわりの区別がつかない
    →一般的なことを言われているだけなのに、個人的なこだわりを押しつけられたと思ってしまいます。「普通○○だよね」という言葉に異常に敏感になります。
    →逆に、自分が相手に何か言う場合(する場合)には、個人的なこだわりを押し付けていることに気付かず、一般的なことを言っているつもりであることが多く、相手を困らせます。
  • 周囲の人のフォローや気遣いのおかげで上手くやれていることに気付けない
    →周囲の人が先回りしてやってくれていたりお膳立てしてくれていることに気付けません。そのため、何か成功した時に、すべて自分の実力によるものと勘違いしてしまいます。自分は問題がなく「むしろできる人なんだ」という思い込みにつながります。気が付けないので当然感謝もできません。謙虚さや感謝の気持ちがないということではなく、ただ気付いていないだけのことが多いです。
  • 特別にしてもらったことだということがわからず、次からも同様にそうしてくれると思ってしまう(標準だと思ってしまう)
    →そのため、次に相手がしてくれないと「なぜしてくれない!」と怒ることがあります。
  • 何かに集中していると他のことに注意が向かなくなる(過集中)
  • 何かに集中していると話しかけられていることに気が付かない
    →聴力が悪いわけではないですし、あなたを無視しているわけではないということです。
    →これはどちらかというとADHDの特徴でもあります。
  • 一つ新しいことをインプットするとその分他の何かを忘れる
    →「記憶を保持できる総量が変わらない」と言えるかもしれません。
  • 周囲の意見を、まるで自分が考えたかのように言う、意見を横取りする
    →他人の脳内と自分の脳内の区別が曖昧なことが原因で、もちろん横取りしている感覚はありません。
  • 短期記憶・ワーキングメモリーが弱い、一度に保存できる容量が小さい
  • 何度も伝えていることをさも初めて聞いたかのように反応する
    →忘れやすいからです。時間が経過するとリセットされます。話の内容だけでなく話をした(あるいはされた)事実自体を忘れることもあります。
  • 木を見て森を見ず、のことが多い
  • 容量が小さいので脳疲労で疲れやすい、「疲れた」が口癖
  • 自分が推測や仮定で話したこと、あるいは相手が推測や仮定で話したことをいつの間にか事実と混同して認識する
  • 相手が「○○かもしれないね」や「○○な傾向があるよね」のように話したこと(あるいは書いたこと)を断定(「○○だ」)として捉えてしまう
    →そのため、SNS等でいわゆるクソリプをしてしまうことが増えます。自分で自分の書いたものがクソリプだと気づけないことも多いです。クソリプを書くことで自分がアスペルガー症候群だと自分で証明してしまっている、ということも多く見られます。
    →暗黙の了解がわからないということも原因です。
  • 因果関係が抜け落ちる
    →アスペルガーの人が何かをやらかしてしまって、数日後にカサンドラ側が注意すると、「自分がやらかしてしまったから注意されている」という因果関係が抜け落ちるため、「モラハラだ!」等と逆ギレする(本人は逆ギレだと思っていない)ことがあります。
  • 敵か味方か、白か黒か、全か無か、正解か不正解か、善か悪か、で判断する二者択一的思考である
    →グレーゾーンがない。グレーゾーンに耐えられない。
  • 例外を考慮できない
    →そのため、SNS等でクソリプをしてしまいがちです。発信者はどんなものにも例外があることをわかった上で「だいたいこうだよね」と発信しているのに、「すべてがそうではないです!」等と本気で言ってしまいがちです。暗黙の了解がわからないということも原因です。
  • 行間が読めない、暗黙の了解がわからない、真意を汲み取れない、趣旨がわからない
  • 「地雷ワード」が多い
  • 物事を総括して理解できない(類型化できない)
    →「それとこれは同じ話でしょ」が伝わらない。
    →点で理解するだけで点と点が線にならない。統合されない。
  • 物事を分けて考えることができない
    →「それとこれは違う話でしょ」が伝わらない。
    ↑上2つをまとめると、具体化と抽象化をうまくできないということです。
  • 例え話や比喩や仮定の話が通じない
    →例え話や仮定の話を本題と捉えてしまい、「なんで急にその話になったの(変わったの)?」と言うことがあります。
    →現実の話をされていると勘違いしてしまい、「そんな話は現実的ではない!」と怒ることもあります。
  • 冗談、嫌味、皮肉がわかりにくい
  • 雑談や世間話が苦手
    →重要性を理解できない人もいます。
  • 相手の話から出てきた単語だけを拾って(拾い読み)、勝手に話を創作する、ねじ曲げる
    →例えば、相手が「○○だから(なので)、△△だよね」と言ったことを「○○だけど、△△だよね」等のように変換して意味を大幅に変えてしまうことがあります。
    →例えば、「明日(のみ)一緒に行こう(帰ろう)」が「明日から一緒に(今後もずっと)行こう(帰ろう)」に変換されたりします。
    このようなことの積み重ねによって、周りは困惑します。
  • 人と意見が違う場合に相手の意見が間違っているとみなしがち
    →ただ単に「違う意見なんだね」というようにならず、「自分と違う意見=間違っているもの」という判断になることがあります。
  • 得た情報を無自覚で自分の都合の良いように解釈する
    →特に自己啓発系の情報を得ると大変です。自分の都合の良いように解釈して間違った方向に進むため、周りのカサンドラ症候群に陥っている人にとってはより迷惑となります。
    →文章等も斜め読みで慣れ親しんだ単語だけ拾い、単語を勝手に繋ぎ合わせて書き手が伝えたい趣旨とは違う解釈をしがちです。そのため、SNS等でもクソリプをしがちです。
  • 基本的に忘れやすいが、被害を受けたことについては異常に覚えている
    →自分がした加害は忘れやすい上に、自覚がありません。
    →注意されて当たり前のことをしているにもかかわらず、その自覚がないため、「モラハラだ!」「パワハラだ!」等と自分が被害者だと思い込むことがあります。
  • 自分がされた時には激怒するが、同じことを相手にすることはOKで、同じことをしていることに気づけない
    →例えば、自分の身内を否定されると激怒するが、自分が相手の身内を否定することはOKとしてしまう、といった具合に、されたことと同じことを自分がしていることに気づけません。自分のことを棚に上げているつもりはありません。
  • 「相手から見た自分」という視点がない、自分を外側から見た視点(俯瞰的視点・メタ認知)がない
    →自分が周りの人からどう見えているかがわかりにくいです。
    →食べ方が汚い(くちゃくちゃ音を立てて食べる等)、声量が状況に合っていない、等に自分で気付けません。
  • 未来の見通しが立てづらい、逆算ができない
    →お金の管理ができない、時間を守れない等につながります。
  • ルーティーン以外のことが起きるとパニックになる
  • 予定通りにいかないとパニックになったりイライラする
    →旅行等は楽しむことが目的ではなく、予定通りに遂行することが目的となることが多いです。毎回同じ場所に行く、同じルートで行く、ということが多いです。新しい場所を好みません。
  • 計画を立てられない、立てても実行できずグダグダになる
  • 一度敵とみなした人のことをずっと敵として見るようになる
  • 余裕がなくなると怒りっぽくなる
    →結婚して一緒に住むようになったり、子どもができた後等、考えないといけないこと・やらないといけないことが増えた後に人が変わったかのように怒りっぽくなることがあります。「自分は今余裕がない」と自覚できない点が怒りを表してしまう原因の一つでもあります。
  • (相手は責めていないのに)責められたと感じたり、(簡単なことなのに)わからない質問をされると沈黙(フリーズ)する、あるいは怒る
  • 自分の親と配偶者で何かあった場合、親の味方になり配偶者を一人(孤独)にする
  • 結婚して新たにできた家族よりも、生まれ育った家族(原家族)を家族と見なす、優先する
  • 妻と母(妻からみた義母)間等に仲介役として入ってもらうと、関係が良くなるどころか悪化する
    →片方の人の意図を他方の人に伝えることが難しいからです。他人の意図を汲み取れない上に、忘れっぽさが絡んでしまい、仲介を頼んだ側からすると、「いったい何をどんな風に伝えたらこうなるの!?」と思うことが出てきます。いわゆる嫁姑問題に限らず、誰かと誰かの間に入ってもらうことはなるべく避けた方が良いです。
  • 物事の意味を理解せずにパターンで覚えるので応用が利かない
    →パターンで覚えるという傾向を活かしてパターンを増やしてあげることでカサンドラ症候群を軽減したり、脱してきた方が多くいます。
    例えば、「私を傷つけるようなことをしてしまったらスイーツを買ってきて」等と言うと、決められたルールとしてインプットされ、素直に実行してくれることがあります(受動型に多い)。
  • その時その場面では正しかったかもしれないが、他の場面では正しくないかもしれない、ということが理解できず、一度取り入れた習慣や成功体験をどんな場面でも行ってしまう。
    →「状況に応じて」が理解しづらいということと、そもそも「状況に応じて」という概念があまりないのが原因です。
  • 一度入った習慣やルールを「状況に応じて」なしに行う。また、一度は行った習慣やルールを修正しづらい
    →家事の例ですが、「洗濯物を3時間干したら、取り込んでタンスにしまう」というルールが入った場合、曇っていたり寒かったりしてまだ乾いていない状態でもタンスに入れてしまう、ということが起こります。普通は時間ではなく「乾いたら」タンスに入れようと考えますが、干した時間というルールが先行されてしまいます。
    同様の例ですが、「(食器洗いは)一つの食器あたり10回こすったらOK」というルールが入った場合、たとえ汚くても10回こすったらOKとしてしまいます。自分の中ではルールを完遂した気になっているので、「汚れがとれたかどうか」に目がいきません。
    そしてこういった謎のルールが一旦取り込まれてしまうと、その後何度注意してもこれが修正されることは難しい、というところが一緒に生活する人にとってはきついです。
  • 指示されたことの意味を考えずに行う
  • 一番最後(あるいは最初)に指示されたことだけ覚えていて最初(あるいは最後)の方の指示は忘れる
  • マルチタスク(複数の作業を並行して行うこと)が苦手
    →マルチタスクの代表的なものとして車等の運転がありますが、苦手な人が多いです。運転そのもの(判断や技術)が苦手なだけでなく、ナビ通りに進むことが難しい人も多いです(例えば「300m先左折です」というような案内における、300mの感覚がいつまで経っても身につかず、手前で曲がったり通り過ぎてしまう等)。さらにはナビのせいにして自分のナビへの理解力のなさの方に疑問を持たない人もいます。
  • 映画やドラマを一緒に見ている時に周囲の人が笑ったり泣いたりしてもなぜ笑ったり泣いたりしているのかがわからない
    →表情から人の感情が読みづらかったり、一つ一つの描写の関連付けができない等の理由で「つまらない」と判断しがちです。作品のせいにして、自分の理解力のなさに疑問を持つことはないです。
    →映画やドラマの感想を言い合うと、内容をよく理解していなかったことがわかります。
    →お笑い等もわかりやすいものを好み、わかりにくいもの(例えばシュール系)は自分の理解力を棚に上げて「つまらない」と評価することがあります。
  • 複数人での会話が苦手
    →会話についていけないケースが多いです。表情でついてこれていないことがわかると思います。また、話題が変わったことに気づかず、一人だけ既に終わった話で笑っていたりすることもあります。
  • 自分の興味のある話を一方的に話し続ける
    →相手の反応を見ない(見れない)ので、相手が興味なさそうな様子を読み取れず、わからないからです。
  • 相づちがない
    →相づちには「自分はあなたの話を聞いています。安心して話を続けて良いですよ」という意味があることがわかりません。自分が話を聞いていることを示さなくても相手はわかると思ってしまいます。
  • 無表情である
    →周囲の人からすると、本人はそのつもりはなくても怒っているように見えることがあります。自分が怒っていないということが、つまり誤解される可能性があるということがわかっていないことが多いです。
  • 泣いていると怒ってくる
    →「どうしたら良いのか」というパニックによって怒っていると考えられます。その場を無言で立ち去ることもあります。
  • パートナー(カサンドラの人)が具合が悪いとイライラする
    →パートナーの体調よりも、パートナーが体調が悪いことによる自分のデメリット(例えば家事育児をしてもらえないこと等)への不安が優先されてしまいます。
  • 相手の「具合が悪い」に気づきづらい
    →相手からどんなに「具合が悪い」と訴えられていても、血が出たり、吐いたりのように、目に見える形で表れないとわからない(信じない)。相手が目に見えないわかりにくい病気にかかっている場合、相手の「具合が悪い」にリアル感が伴わないので、通常通り接してきます。
  • 相手が困っていても自分が困っていなければ「自分は困らない」で終わる
  • 相手が嫌がっていても「自分はそうは思わない」で終わる
    →相手(相手の気持ち)が不在です。相手の気持ちを置き去りにしている感覚はないです。
  • 悪気なく人を傷つけることを言う
    →「これは傷つける言葉だよ」と後で具体的に伝えてもピンと来ないことがあります。
    →毒親に多いです

<関連ページ> 毒親による支配言葉集

  • 人に興味・関心がない
    →気を付けたい点ですが、「人と話をしない=無関心」「人と話す=人に関心がある」ということではありません。人と話すことは話すが、相手の話は聞かず基本自分の事しか話さない、ということなら、それは人に無関心であるということとほぼ同じです。ですので、「人と話す」という行動だけで判断できるとは限りません。短絡的に考えてはいけません。
  • 親権を主張するが、いざ相手に親権が渡り離婚が成立すると、子どもに一切連絡しない
    →目の前にいなくなると途端に関心がなくなることがあります。
  • 「状況による」「臨機応変に」「柔軟に」と言われると混乱する
  • 権威に弱い
    →権威ある人の言うことや、自己啓発セミナー等で教わったことは無条件に信じ込みます。
    →教わったことを「状況による」という概念なしに実行するため、身近な人は振り回されます。
  • 人を権威や地位で判断しがち
    →きわめて大切な「人間性」という抽象的なものがわからないため、必然的に、目に見えるわかりやすいものだけが判断基準となります。そのため、自分が権威があったり地位が高かったりすると、それだけで他人を見下します。自分のひどい人間性は考慮されません。そもそもわかりません。
  • 力加減がわからない
    →DVも「そこまでするか」と思うほど激しいものが多いです。
  • 子供に対して歳相応の対応ができない
    →自分を基準にして年齢関係なく要求します。自分(大人)ができることは子供もできると判断してしまいます。自分と他人の境界線のあいまいさが原因です。
  • 近い間柄になっても敬語のままである
  • 結婚した瞬間に配偶者と一心同体に近い感覚になる
    →「夫婦なんだから言わなくてもわかるだろう!」等と怒ります。
  • 同じ家(空間)にいるだけで愛情を示しているつもりでいる

<関連ページ> ASD傾向にある人の独特な感覚

  • 一人でできる趣味や機械相手の趣味が多い、あるいは無趣味
    →具体的には、パチンコやパチスロ等のギャンブル、ゲーム、アニメ、釣り等。
  • 人の表情から相手の心情を読み取ることが難しい
  • 恋愛等で相手が嫌がっていても気づけない
    →「自分が好き=相手も自分が好き」といった自他の区別のつかなさにより、ストーカー化につながります。曖昧な表現ではなくはっきり断らないとわかってもらえません。
  • セックスにおいて、心と体は別物であり、結びつかない
    →関係性が良くない時でも平気で誘います。自分が原因で相手を傷つけたという場合でも平気で誘います。
  • セックスにおいて、一方的である
    →セックスにはその人の人間性が如実にあらわれるものです。
  • 単語だけの返答が多い。一問一答となってしまい話が続かない
    →反抗期の息子のような返答ですが、似ているだけでそのプロセスは違います。
  • とっさに「ありがとう」や「ごめんなさい」が言えない
    →誰もが自然にふと感謝したり謝る場面でも出てこない。こちらの悲しい残念な気持ちを言葉で伝えないとわからないからです。冷たいわけではありません。相手の立場・状況・感情を追体験できないことや、共感能力の欠如によるものです。そのため、本人が気付かないところで敵を作ります。そして離れられます。
  • マイルールを頑なに守る
  • 同じものばかり食べる、同じ服ばかり着る
    →変化を嫌うからです。
  • 服に無頓着、そして上下の色の組み合わせがわからない
    →基本的にファッションそのものがわからないので、マネキンが着ているものそのまますべて買うこともあります。
  • パートナーが風邪をひいているのにもかかわらず、近くでタバコを吸う
    →タバコの煙によって風邪(特にのど)が悪化しているにもかかわらず吸い続けます。
  • 勝手に録画したものを消してしまう
    →空き容量が少なくなってくると、自分の録画したものと家族が録画したもの関係なく消していく。消す前に報告・連絡・相談をしない。なぜこの番組が残っているのか(後で見るから残してあるんだな)、という想像をしません。「なんで勝手に消すの!?」と聞くと、平然と「空き容量が少なくなったから」と答える。
  • 人のものを勝手に食べる 誰のものかわからない(考えようとしない)
    →例えば3連4連のプリンやヨーグルト等をあるだけ食べてしまう。「家族の誰かの食べ物かな?」と考えません。冷蔵庫の中身の一つ一つに誰のものかを示す付箋を貼らざるを得ない家庭が多いです。みんなでとりわけて食べる際には分量を考えずに食べてしまいます。
  • 食べ物をよくこぼす
  • よくぶつかる、よく物を倒す
    →他のことに注意が向くと目の前のことに注意が向かなくなるからです。
    →お店などで体を商品に当てて倒してしまいがちです。
    →ADHDが絡むとさらに確率は上がります。
  • プライバシーについてわかりづらい
    →風呂(洗面所)、部屋をノックせずに入る。ノックしても反応を待たずに開けてしまうのでノックの意味がない。
  • 家のどこに誰がいるかについてわかりづらい。そもそも意識していない
    →ドアを開けて人がいることに驚いたり、家族が入っているトイレやお風呂を開けたり、まだ帰っていない人がいるのにドアガード(別名ドアチェーン、U字ロック)をかけて寝てしまったり、等が起こりやすい。
  • 人がテレビを見ているにもかかわらず勝手にチャンネルを変える
  • 物が見つからない
    →過集中のため、灯台下暗しが多い。
  • 話している時等に距離(顔)が近い。相手のパーソナルスペースに踏み込んでしまう
    →パーソナルスペースとは、他人に近寄られると不快に感じる距離のことで、一般に女性より男性の方が広いです。
  • 布団で隠れている足を踏む。こたつで隠れている足を踏む
    →相手の身体の向きを見ても足がどこにあるのか想像がつかない。そもそも考えない。
  • 寒い冬に庭やベランダに出る時に窓を閉めて行かない
  • 暑い夏に冷房をつけている状況で庭やベランダに出るときに窓を閉めて行かない
    →どちらも家の中にいる人のことを考えられないということ。
  • 生活音がうるさい
    →自分の音が周りにどう聞こえるかを想像しにくいからです。
    →例えば、家族が寝ているにもかかわらず、通常運転であることが多く、ドアをバタンバタン開閉したり、大きい音量でTVやスマホを見たり、電気をつけたりし、「起こさないように」という配慮が持てない。
  • 報告することなしに他の人も含めて部屋を極端に整理整頓する
    →整理することは絶対に良いことと思い込んでいる。自分が物を動かすことで他の人が混乱することがある可能性について想像がつかない。他の人が混乱するようであれば整理整頓とは言わないことがわからない。だいたいにおいて「良かれと思って」やっています。しかも、何をどこに移動したかを忘れるため、物がなくなることも多い。
  • 報告することなしに人の物を使う
  • 人の物を勝手に捨てる
    →自分のものと家族のものの区別がつきません。家族のものは自分のもの、という認識ですので、自分がいらないなと思えば家族のものも捨ててしまうことがあります。逆に、自分のものは家族のものですので勝手に使ってもあまり怒らない人もいます。
  • 買い物や旅行等出かけた時に周囲を気にせず離れてしまう。歩くペースを合わせない。人混みでも気にせずにどんどん進む。
    →いかにパートナーに自分の存在(どこにいるのか)を気にかけてもらっているのかがわからない。パートナーのおかげで離れ離れにならないで済んでいることに気がつかない。
    →自分のせいで子供とはぐれて迷子にしてしまっているのに、子供が悪いと思ってしまう。子供と2人での外出は危険が多い。
  • 浮気(不倫)をしても罪悪感を感じない
  • 明らかにバレる嘘をつく
    →自分がついた嘘の内容を忘れやすい上、嘘をついたこと自体も忘れやすいからです。また、誰がどの情報を持っていて誰がどの情報を持っていないかについても把握・記憶ができないため、辻褄がすぐに合わなくなります。
    →浮気(不倫)等もバレやすいです。自分が相手だったら証拠になるようなものを「どう探すかな?どこを探すかな?」等と考えられないからです。必然的に隠し方が雑になります。されている側としては「バカにされている」と思いますが、基本的にパートナー(夫や妻)をバカにしているわけではないです。
  • 一度誰かに成功した口説き方と全く同じ方法で他の人を口説く
    →浮気(不倫)が発覚した際、浮気(不倫)相手に対してのメールの文面やあげていたプレゼントを調べると、自分にしてくれていたやり方とまったく同じ、という事実が浮き彫りになることがあります。
  • プレゼント等をあげる際に相手が欲しいものではなく自分があげたいものや欲しいものをあげる
    →それで相手が喜んでくれない場合に怒ります。自他の区別がついていないことが原因です。最初は相手のためのプレゼントを考えていても、いつの間にか自分があげたいものや自分が欲しいものを考えることにすり替わることがあります。
  • 何か問題が起きて注意されて反省し理解してもまた同じことを繰り返す(応用がきかない)
    →以前に理解したことと、次に起こしてしまった問題が同じ類のことであることがわからないからです。同じことを繰り返しているということに気づけません。関連づけが難しいことが原因です。
  • 以上のことが自分に当てはまることに気づけない、認めない
    →これがアスペルガー症候群の特性を代表していると言っても過言ではありません。

以上となります。

抽象的な例、具体的な例を書きましたが、総じて言えることは、「自分のモノや感情と、他人のモノや感情の区別がつきにくい」というところからきた行動となります。
他者視点で想像することが難しく、物事を俯瞰的に見ることが難しい傾向にあります。
そして俯瞰的に見ることができていないこと自体に気がつくことが難しい傾向にあります。

また、どこかで得た成功体験をそのまま他の部分で実践したりすることがあります。
相手や状況によって過去の成功体験がそのまま当てはまるとは限らない、ということの理解が難しい傾向にあります。

※自己愛性パーソナリティ障害と似ている部分(特に怒りという結果だけ見ると違いがわかりにくいです)もありますので一概にアスペルガー症候群の特徴とは言えません。
いずれにしましても、医療機関以外の人が決めつけてはいけません。

「結婚前に気づけたら良かった」という方がいらっしゃいますが、多くの場合気がつけません。
気づけなかった自分を過度に責めることのないようお願いします。

「私にも(上記と)似たようなエピソードがあるけど、どれが近いかな」と迷うようなことがございましたら、ご質問いただければと思います。
過去の様々な点と点が線になった時の安堵を感じていただけると幸いです。

育った環境が原因となることも

また、多くの場合、アダルトチルドレンの要素が絡み合っていることも多いです。
アスペルガー症候群の特性単独だけで以上のような言動や行動が起きるということではないということです。
先天的なものと後天的なものなど、いろいろな要素が絡み合っているものです。

例えば、アダルトチルドレンの要素があると、こちらが何か意見を言った際、「否定された」と捉え、怒り出すということが起き得ます。
「否定したわけじゃないのに…」ともどかしくなった経験がある方は多いのではないでしょうか。
このように、アスペルガー症候群とアダルトチルドレンには類似点が多くあるのです。

また、子ども視点で考えることができなかった、という点で、毒親の多くが、実はアスペルガー症候群だった、ということもあります。

パートナーの「受け入れる準備」が整うまで待つこと

カサンドラ症候群の方は、(上記の特徴に)当てはまることの多いパートナーに、アスペルガー症候群であることを、認めさせたくなると思います。
その気持ちはよくわかります。

パートナーも、どこかで自分に当てはまるものがある、とわかっているものです。
認めたくても認めたくない、そのような心境の方は非常に多いです。

そのように、受け入れる準備が整っていない状態で、認めさせようとすることは、ふたりにとって良い方向に進まないことが多いです。
そのため、受け入れる準備が整うまで待つことが大事です。
準備できない状態で認めさせようとすると、否定されると思います。

確かに、カサンドラ症候群のクライアントさんの言い分はわかります。
「自覚がない、そんなつもりはない、というのはわかるとしても、事実そうなっている(周りを振り回している)わけですから、認めて次にそうならないようにすれば良いのに」といった声は多く聞きます。
「周りを振り回したり、様々なたくさんの人に同じようなことを指摘されているにもかかわらず、それを認めないことこそが、アスペルガー症候群だと言っているようなものじゃない?」といった声も多く聞きます。

しかし、誰もがこういったことを認めることに抵抗はあるものです。
認めさせたい、という気持ちが強くなってしまったら、まずはご相談いただければと思います。

「タイミングさえ間違えなければ、言い方さえ間違えなければ、ふたりの関係性が良くなっていく可能性があったのに…」という夫婦を、私は何組も見てきていますからね。

免責事項

本記事は、アスペルガー症候群(現在は自閉スペクトラム症(ASD)と呼ばれることが多い)およびカサンドラ症候群に関する一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断や治療に代わるものではありません。
記事の内容は、著者の個人の経験や知識に基づいており、全ての方に当てはまるわけではありません。アスペルガー症候群(ASD)の特性やカサンドラ症候群の症状は個人差が大きく、ここに記載された情報が全ての方に当てはまるわけではないことをご理解ください。
読者が本記事の内容に基づいて何らかの行動を起こす場合は、ご自身の判断と責任において行うものとします。
ご自身の心身の状態についてご不安がある場合や、具体的な症状にお悩みの場合は、必ず精神科医、心療内科医、臨床心理士などの専門医にご相談ください。専門家による適切な診断とアドバイスを受けることが重要です。

参考文献

岡田 尊司(著)『カサンドラ症候群 身近な人がアスペルガーだったら』角川新書、2018年
宮尾益知(著)『発達障害と人間関係──カサンドラ症候群にならないために』講談社、2021年
Bentley,K.(著)『Alone Together: Making an Asperger Marriage Work』London and Philadelphia(原著)2008年

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