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ご相談事例②

ご相談事例

共依存・夫婦問題カウンセラー大村祐輔です。
わたし大村がカウンセラーとして約10年間(2016年~2025年現在)の中で、これまで受けてきた相談の中からいくつかをピックアップして紹介していこうと思います。

  • ・こんなこと相談していいのかな・・・
  • ・困っているけど何を相談していいのか分からない・・・
  • ・相談して意味があるのかな・・・
  • ・どんな悩みの人が相談しているのだろう・・・

などなど。
困っているけれども相談するべきなのか否か?
悩んでいる方はぜひ参考にしていただけると幸いです^^ 

ご相談事例について

以下に掲載している事例は、実際のカウンセリングに基づいていますが、個人情報保護のため内容を加工し、複数のケースを組み合わせるなどの配慮を行っています。各事例は当事者の承諾を得た上で掲載しています。詳しい免責事項はページ末尾をご覧ください。

相談事例②:自己愛性パーソナリティ障害疑いの夫とその影響を受ける妻

ご相談者様のプロフィール

30代後半女性 Mさん
結婚8年目 職業:当初はパート、現在は正社員
夫(40代前半):自己愛性パーソナリティ障害の傾向あり(未診断)
お子さん:5歳と3歳の2人

ご相談内容

「結婚当初は優しく頼りになる人だと思っていた夫ですが、徐々に本性が見えてきました。自分の話ばかりで私の話は途中で遮られ、何かあると『お前が無能だからだ』と激しく責められます。意見を言おうものなら『黙れ』と怒鳴られ、時には物を壁に投げつけることも。家事や育児はほとんど手伝わず、『俺が稼いでいるんだからそれくらい当然だろう』と言い放ちます。外では礼儀正しく振る舞っていますが、家に帰ると豹変し、些細なことで爆発的に怒り、何時間も罵られることもあります。子どもたちの前でも私を馬鹿にし、『お前のようなダメな母親にならないように』と言います。最近、自己愛性パーソナリティ障害について調べて、夫の行動パターンがそれに当てはまることに気づきました。話し合おうとしても『お前こそ病気だ』と逆上され、暴言を浴びせられます。子どもたちのためにも穏やかな家庭にしたいのですが、もう自分の心が持ちません。離婚も考えましたが、『子どもを会わせない』『養育費は払わない』と脅され、経済的な不安も大きく踏み出せません。どうすれば自分と子どもたちを守りながら関係を改善できるでしょうか。」

カウンセリング経過(『共依存克服プログラム(無期限コース)』契約)

初期段階(1~10回):Mさんは恐怖と不安を抱えながら、夫の暴言や威圧的な態度について語られました。特に「何かあれば全て自分のせいにされる」「夫の前では常に緊張している」という状態が続いており、PTSDに近い症状も見られました。夫の言動パターンを整理していくと、自己愛性の特徴に加え、明らかな支配・威圧的な行動が確認できました。まずは安全確保の方法から話し合い、必要に応じて実家へ避難することも選択肢として検討しました。

中期段階(11~20回):自己愛性パーソナリティ障害の特徴と、それが家族にもたらす精神的・心理的DVの実態について理解を深めていただきました。カウンセリング15回目頃、Mさんは子どもたちと共に実家へ避難することを決意されました。別居によって心の余裕が生まれ始め、「夫から離れると、自分の考えが明確になってくる」という気づきがありました。同時に、実家の母親との関係にも不安を感じていましたが、その対処法についても話し合いました。

後期段階(21~40回):別居期間中、Mさんは徐々に自信を取り戻され、パートから正社員へと就職されました。このとき、夫の反対を予想して事前に相談せず、決定後に報告するという戦略を取られました。驚くことに「報告しないでやってしまえば意外と文句は言われない」という発見があり、自分の決断を実行する自信につながりました。経済的自立への道が開け、離婚調停という形で法的手続きを進めることになりました。調停の場では、第三者の権威ある存在の前で夫の攻撃性が弱まるという変化も見られました。

変化と成果

カウンセリング40回(2年間)を通じて、以下のような変化が見られました。

別居による心理的安全の確保:「実家に避難してからは、毎日の恐怖や緊張から解放され、少しずつ自分を取り戻せました。母との関係も心配していましたが、以前よりも対等な関係を築けるようになりました。」

経済的自立と意思決定の実践:「正社員として働き始める際、反対されると思い夫に相談せずに進めました。意外にも後から報告すると大きな反発はなく、『自分の決断は自分でできる』という自信につながりました。経済的な自立だけでなく、精神的な自立も感じられました。」

自己肯定感の回復:「以前は夫の言葉をすべて真に受け、自分には価値がないと思っていました。でも今は『それは彼の歪んだ見方であって、真実ではない』と理解できます。社会とつながることで、客観的な視点を取り戻せました。」

離婚後の関係性の変化:「調停を経て離婚が成立し、養育費もきちんと支払われ、面会交流も行われています。不思議なことに、離婚して『他人』になったとたん、夫の攻撃性はなくなりました。彼は身内か他人かで態度が大きく変わるようです。この理解が、今後の関係を冷静に維持するのに役立っています。」

子どもへの対応:「子どもたちも別居後は落ち着き、笑顔が増えました。ずっと続いていた腹痛もおさまりました。今は『どんな状況でも自分の気持ちを大切にして良い』ということを子どもたちに伝えるよう心がけています。面会交流の際も、子どもたちの様子を見守りながら、安心できる環境を整えています。」

Mさんからメッセージ

 「カウンセリングを始めた頃は、全てが自分のせいだと思い込み、絶望していました。大村先生に『これは虐待であり、あなたは被害者です』と言われた時は、信じられない気持ちでした。でも少しずつ、自分の置かれている状況を客観的に見られるようになりました。別居を決意するまでは本当に怖かったですが、実家に戻ってからは少しずつ心に余裕が生まれました。最も大きな変化は、自分で決断して行動する勇気を持てたことです。正社員になる時も、夫に反対されると思い、あえて先に行動し、後から報告するという戦略を取りました。意外にも大きな反発はなく、『言わずにやってしまえば意外と大丈夫』ということに気づけたのは大きな発見でした。離婚調停は辛い過程でしたが、最終的に離婚が成立し、養育費もきちんと支払われています。面会交流も行われていますが、不思議なことに離婚して『他人』になったとたん、夫の攻撃性はなくなりました。彼は身内には強く出るけど、他人には礼儀正しくするタイプだったのだと理解できました。この気づきが、今後の子どもを含めた関係を冷静に維持するのに役立っています。2年間、40回のカウンセリングを通して、私は「被害者」から「自分の人生を切り開く一人の人間」へと変わることができました。まだ完全に過去の傷が癒えたわけではありませんが、前を向いて歩いていく力を得られました。子どもたちも安定した環境で少しずつ本来の明るさを取り戻しています。同じような状況で苦しんでいる方には、まずは安全な場所に身を置くことの大切さを伝えたいです。そして、自分で決断し行動する小さな一歩が、大きな変化につながることを知ってほしいと思います。『これは私のせいではない』と気づき、行動を起こした時から、新しい人生が始まるのだと思います。」

カウンセラー(大村)からのコメント

このケースは、自己愛性パーソナリティ障害の特性を持つ夫からの精神的・心理的DVが長期間続いた深刻なケースでした。Mさんの回復プロセスで特に重要だったのは、「安全な環境の確保」「自分の決断で行動する経験」「社会との健全なつながりの再構築」です。別居という大きな決断をされたことで、まず物理的・心理的な安全が確保され、そこから回復のステップが始まりました。特に印象的だったのは、「夫に相談せずに正社員になる」という決断をされた時の変化です。小さな反抗とも言えるこの行動が、大きな自信と自立心を育む契機となりました。また、離婚後の関係性の変化も非常に興味深い点です。「身内か他人か」で態度が大きく変わるという夫の特性を理解されたことで、Mさんは感情的な反応ではなく、冷静かつ戦略的に関係を維持できるようになりました。この「心理的な距離感」の獲得は、養育費や面会交流といった現実的な問題を円滑に進める上でも非常に重要でした。このケースが示すように、自己愛性パーソナリティ障害を持つ攻撃的なパートナーとの関係において、必ずしも「関係の修復」だけが解決ではありません。時には「安全な距離を取る」こと、そして「自分の意思で行動する」経験の積み重ねが、本人と子どもたちの健康と幸福のために必要な選択となります。Mさんの勇気ある取り組みが、同じ悩みを抱える方々の希望になることを願っています。

Mさんのその後

ご主人の特徴や対応を学び、実践してきたことによる自信によって、お母さんからの影響をほとんど受けなくなったようです。神聖化してきたお母さんを一人の人間(他人のように)として見ることができるようになったようです。お母さんは、Mさんが小さい頃とまったく変わりませんし、今後も変わらないと思いますが、そのことについては良い意味であきらめられているようです。実家に戻る際にお母さんとのことで想定していた不安が、ほぼ解消されたようで良かったとのことです。

<関連ページ>自己愛性パーソナリティ障害についてはこちら↓

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