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毒親(母親)との関係に苦しむあなたへ:母娘問題の原因・特徴・克服方法

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「母親の顔色を窺ってしまう」「母親の言葉に縛られている」「母親への怒りを持つことに罪悪感を感じる」——そんな悩みを抱えていませんか?
この記事では、母娘問題の原因、特徴、克服方法を、約800名、累計13,000回以上のカウンセリング実績をもとに解説します。

【この記事でわかること】

  • 母娘問題とは何か、なぜ起きるのか
  • 毒親チェックリスト(26項目)
  • 母娘問題の特徴(一心同体、価値観の押しつけ、ダブルバインド)
  • 母親への怒りと許しについて
  • 母娘問題から抜け出す方法

毒親(母親)との関係に苦しんできた方は、夫婦関係でも同じパターンを繰り返しやすいことが知られています。

  • パートナーに過度に依存する/支配される
  • パートナーの顔色を伺う/自分の気持ちを言えない

このような夫婦共依存のパターンは、親子関係で形成された「共依存体質」が原因であることが多いのです。
この記事では、毒親(母親)との関係を振り返り、夫婦関係を改善するための第一歩として、親子関係の問題を理解することを目的としています。

【重要】この記事は、心理的な情報提供を目的としており、医療行為や診断を目的とするものではありません。もし深刻な精神的危機を感じている場合は、専門の医療機関にご相談ください。

母娘問題とは?なぜ起きるのか

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近年、親子の問題の中でも母と娘の問題が取り上げられることが多くなりました。

母親と娘は同性ということもあり、母親にとって娘は息子よりも一心同体に近い感覚を持ちます。
そのため、期待や嫉妬もより強力になります。
この感覚が誤ったやり方で表現されるために、母娘問題が生まれます。

一心同体という思い込み

母親の心の中に、「娘は私の言うことをなんでも聞かなければならない、聞くに違いない」という思い込みが生じます。娘にとってはいい迷惑です。

これは、自分と他者の分離ができていないということです。そのため、自分の考えを押しつけてしまっていることに気が付きません。

(ほとんど無意識で)「あなたのために」という言葉や思いで支配します。

嫉妬の嵐

その一方で、母親は娘への嫉妬の嵐に苛まれます。

言葉では「あなたのため」と言って愛情(無条件の愛情ではない)を表現しつつ、顔は笑っておらずむしろ怒っているかのようで、感情と行動が一致していないことも多いです。

この言葉と表情(行動)の矛盾に娘は戸惑います。娘にとってどちらがお母さんの本心なのかつかめないのです。

ダブルバインド

人は、言葉よりも表情で相手の気持ちを読み取ろうとする習性があります。
そのため、矛盾の多い環境で育つと、必要以上に相手の顔色を窺うようになってしまいます。

このように、言葉と表情(行動)が一致しないことで相手を混乱させることをダブルバインドと言いますが、近年増えてきている統合失調症や自己愛性、境界性パーソナリティ障害の原因となっています。

男性にも増えてきているとはいえ、まだまだ女性に多いのはこの母と娘の関係の問題に起因しています。

父親の責任もある

ただし、最初にお伝えしておきたいことは、この問題は母親だけに責任があるというわけではない、ということです。
父親の責任もあります。

多くの場合、父親は仕事等で不在がちで子育て全般を妻である母親に完全に任せています。
そして、妻の精神的なケアを充分に行えていません。
むしろ、父親のそういった役割を娘にさせてしまっているということもあります。
やはり、子育てというものは父親と母親の共同作業なのです。

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毒親チェックリスト

「あなたのために」を代表とする支配言葉を親子間の共依存のページに掲載しましたが、共通する点は子どもに対する共感性の欠如です。

また、自分は親であり重要な人物であるという誇大な感覚、
であったり、
自分が期待すれば子どもが自動的に従うことが当然である、
といったように、モラハラ加害者や自己愛性パーソナリティ障害の特徴に類似している部分もあります。

自分は特別な人間だという感覚と共感性の欠如により、子どもの気持ちと自分の気持ちは同じだと考えてしまいます。
子どもの欲求や感情に気付こうともしません。
子どもを同じ人間として、同等の立場として見ていません。

それでは、以下チェックリストですが、当てはまる項目が多いほど、毒親的と言えますので注意しましょう。

※ このチェックリストは、あくまでも目安です。専門的な診断ではありません。

毒親(母親)チェックリスト

01.

情緒不安定である

02.

理解・共感がなく否定ばかりである

03.

親の感情はダダ漏れなのに、子の感情表現は禁止される

04.

「あなたのために」が、実は「自分のために」である

05.

子どもに無関心である

06.

身体的・精神的・性的な虐待あるいは暴言がある

07.

意見を「口答え」とされる

08.

条件付きの愛情(愛し方)である

09.

期待や要求水準が異常に高い

10.

子どもへの競争意識や嫉妬心が強く、異常に負けず嫌い

11.

自分の価値観に疑問を持たず、押し付けられる

12.

話をしていると自分の話にすり替えられる

13.

家族の愚痴を聞かされ、子どもにカウンセラー役を強いる

14.

両親のケンカを目撃させられる、仲介役にさせられる

15.

言動や行動に一貫性がなく混乱させられる

16.

自分の評価が良いものになる時だけ援助してくれる

17.

子の結婚や独立を自分自身の評価アップに利用する

18.

子どもが自分で決めるべきことを誘導して決めてしまう

19.

問題が起きると子に押し付け、他責・無視・逃亡する

20.

「縁を切る」と脅したり、悲しむフリで罪悪感を植え付ける

21.

子どもが付き合う恋人や友人を否定する

22.

以上のことについての自覚がない

23.

以上のことについて認めない

24.

以上のことについて忘れている

25.

指摘されても謝らない、あるいは謝り方が的外れ

26.

指摘されると自己弁護や言い訳に終始する

一言で表現するなら、
「カウンセラーとは真逆の人」

※ チェックリストの結果に関わらず、苦しさを感じている場合は、一人で抱え込まずにご相談ください。あなたの感じている苦しさは、あなた自身が一番よく知っています。

特に注目すべき項目(22~26)

この中でも注目していただきたいのは、22~26となります。
22~26のうち複数当てはまる場合は、改善への期待を持ちすぎないことが大切です。

22.自覚がない

「以上のことについて自覚がない」というのは、自分の言動や行動が、どのようにそしてどのくらい子どもに影響を及ぼすのかを考えたことがない人です。
子どもから見た自分を想像したことがない人です。
この視点はなかなかすぐに身につけられるものではありません。

23.認めない

「以上のことについて認めない」とありますが、「一部でも認める」という人は少なく、一切認めない人が多いです。
白黒思考も関係しています。
毒親かそうでないかは、子どもがどう感じているかが重要であり、親自身の認識とは異なることがあります。

毒親と言われてしまう理由があるわけで(理由がないなら言われないわけで)、それを1ミリも認められないというのは、その「1ミリも認められない」ということそれ自体に毒親になる素質・素養が含まれていて、「私は毒親です」と自ら認めているようなものなのですが、当然ですがそれに気が付きません。
自分を客観視できませんし、「認めたら負けだ」あるいは「認めたら自分を全否定することになる」と思い込んでいるから、等という理由があります

毒親に苦しんできた人というのは、真面目で誠実な人が多く、真面目で誠実だからこそ苦しんできたと言えますが、そんな真面目で誠実な人が「毒親だ」と言っているのであれば、そこに大きな嘘がある可能性は少なく、まして嘘をつくメリットがありません。
大方「親が毒親だ」というのは当たっていることが多い、というのがカウンセリング現場での印象です。

24.忘れている

「以上のことについて忘れている」は、いじめる側は忘れるが、いじめられた側はよく覚えているという現象にも似ています。
育児ストレス等で記憶が飛ぶ(解離等)ことはありますが、それは仕方ないかもしれません。
しかし、「記憶が飛んでいた可能性がある」ということを認められない人や、「そんなこと(以上1~21のこと)絶対になかった!」等と言い切ってしまうのは、子どもからの信用をなくしてしまう言動ではあるでしょう。

25.謝らない、的外れな謝罪

「以上のことについて指摘されても謝らない、もしくは謝っても的外れで謝るべきことを理解していない」についてですが、口先だけの謝罪の人もいれば、土下座等をして本当に気持ちが入った「ごめんなさい」を言う人もいますが、いずれにしても大抵の場合謝っている内容や理由が的はずれであることが多いです。

子どもの言っている意味を自分の都合の良いように解釈する人もいれば、単純に読解力や理解力がない人もいます。
理解のない謝罪は何の意味もありません。
まして「謝罪したんだからもう良いだろう」と開き直られては困ります。

子どもの言っている意味がわからない、あるいは理解しようとしてくれなかったために苦しめられてきたのに、謝罪時においても理解していないとなれば、さらなる失望になるでしょう。

26.自己弁護や言い訳

「以上のことについて指摘されると自己弁護や言い訳をする」ですが、何か一言言わずにはいられない弱さがあります。
自己弁護や言い訳の前に適切な謝罪があったとしても、その後の自己弁護や言い訳によって謝罪が帳消しかそれ以下になることがわからない人です。

22~26のうち複数当てはまる場合は、それ自体が「毒親になる素質・素養」である可能性があります。
1~21の土台になる根本的なものなので、改善には時間がかかることが多いです。

毒親になる背景

生育歴によって毒親化したのではないこともございます。
発達障害(ASD自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群、ADHD注意欠陥多動性障害等)によって毒親と同じような言動行動をすることもございます。

毒親本人が発達障害ではなくても、その配偶者が発達障害であることでカサンドラ症候群になり、うつ病や自律神経失調症になることで、子どもに対して余裕をもって向き合えなかった結果として毒親になってしまうということもございます。

そのため、毒親本人のことだけでなく、毒親の配偶者(毒親が母親なら父親、父親なら母親)の関わり等も見ていく必要があります。

価値観の押しつけ

一心同体という感覚を捨てなさい、ということは難しいのかもしれませんが、絶対に忘れてはいけないことは、母親と娘はまったく違う人間だということです。

過度な期待と嫉妬

母親は娘に対し過度な期待をします。
自分ができなかったことを娘に代わりにしてもらいたい、という気持ちです。

その一方で、過度な嫉妬をするので、あまりよくできた娘にもなってもらいたくない、という気持ちも生まれます。
この嫉妬の気持ちを母親自身はなかなか意識できないものですし、意識できていても認めたくない気持ちの一つです。

言葉では表されないことが多いので、娘は何か違和感を持ち、不自由な気持ちになることがあります。
これも一種のダブルバインドで、娘は母親の求める正解に辿り着くことが難しくなります。
頑張らなければいけないし、頑張り過ぎてもいけない。
いろいろな葛藤が生じてしまいます。

理想の女性像の押し付け

母親は自分の思う理想の女性像に娘を近づかせるために一生懸命(間違った)努力をします。
つまり自分の価値観を押しつけます。
そこに娘の気持ちはどこにもありません。

理想の女性像といっても、これは一般的に言われているようなものではなく、母親の思う理想の女性像(偏った女性像)なのです。
自分に軸がなく、周囲の目(世間体)を気にするような母親ですと、ますますエスカレートし、「普通は~」「~は常識だ」のような言葉を使いたがります。

これも結局は母親の個人的な「普通」あるいは「常識」なのです。

娘側の対応

娘側からすると、この点に気がついて真に受けないことが母娘問題の改善の第一歩です。
娘側の方も、「母親も一人の人間であり、どんなことにおいても正解を知っているわけではない」と思えるか、がポイントとなります。

ジャイアンに学ぶ

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大村カウンセラー

ドラえもんのジャイアンを思い出していただけるとわかりやすいかと思います。
(ただし映画版ジャイアンは共感性が高くキャラクターが変わるので除く)
「おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの」
まさにこのジャイアンの名言です。
(本当はこの名言には秘話があり、単なるいじめっこの発言ではないらしいです。わ かりやすさという意味で使わせていただきました。 ご了承ください )

モノだけでなく、毒親の場合は感情をも自分のものにしてしまいます。
「子どもの気持ちは私の気持ち、私の気持ちも私の気持ち」
というようにです。

親が病的である、ということに気が付くことが大切です。
幼い頃にはなかなか気が付きにくいです。

特に一人っ子は気が付きにくく、親とはこういうものだ、と思ってしまいがちです。
一人でもきょうだいがいればそれだけ親の理不尽さや病的な点に気が付く可能性が高まります。
何か理不尽なことがあった時に片方が気が付けます。

親の影響を一番受けやすいのが第一子かつ女の子、つまり長女ですが、
なぜ長女が受けやすいのかはこれまで述べたことから理解いただけるかと思います。

第二子、第三子が長女程影響を受けなくて済むのは、長女が親から受けている理不尽さを比較的年齢の小さいうちに目撃できるからです。
できるだけ早く親の理不尽さに気が付くことが大切です。

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母親への怒りはどうしたら良い?許した方が良い?

私は母親に怒りをもつことや許せないということに罪悪感を抱いていないお客様に出会ったことがありません。
ご相談を受けて頻繁にご質問いただくことは、

  • 「母親への怒りは捨てた方が良いのでしょうか?」
  • 「育ててくれた母親に向かって怒りを持って良いのでしょうか?」
  • 「母親に感謝できない自分はダメですよね?異常ですよね?」
  • 「母親が嫌いです…ストレスです。そんな風に思うのは私がおかしいんですよね?」

という疑問です。

罪悪感を抱かせる言葉

ほとんどのケースで母親から以下のようなことを言われた経験があります。

  • 「誰に向かってそんな口きいているのよ!」
  • 「あなたは私がいなければ生まれてこなかったのよ!」
  • 「私がいなきゃあなたは何もできないのよ!」

というような発言です。
罪悪感を抱かせて常に娘よりも上の立場でいられるようにするための言葉です。

こんなことを言われては、娘は自分の意見を、そして感情を出すことはできません。
こんな風に心を殺されてしまって怒りを持たない方がおかしいと思いませんか?

怒りは持って良い、許さなくても良い

ですから、怒りは持って良いですし、許さなくても良いです。

母親には感謝しなくてはいけないなんて法律はありません。
頭の中でだけなら、以下の画像のように思うこと自体は問題ありません。
考えることそれ自体に罪悪感をもつ必要はありません。

今現在の生きづらさを一旦は「母親のせい」にしてしまうことは私はありだと思っています。

もちろんいつまでも「母親のせいにし続けなさい」と言っているわけではありません。
「親のせいで自分は良い人生を歩めない」と思うことは自分の無力さを認めてしまうということになるからです。

ただ最初から自分の怒りを認めずに蓋をしてしまうのは良くないということです。
抑圧したものは恨みや憎しみに変換されてしまいます。

注意点:誰に話すか

ここで注意点ですが、こうした親への怒りは、毒親と呼ばれるような親がいるということを知らない人や親に苦しめられてきた経験のない人には話さない方が良いです。
夫婦間でのモラハラにも言えることですが、周囲の人は加害者の良いところしか見えていません。
二次被害に遭います。

「親なんてそんなものだよ」「あなたがまだ子供なのよ」「子供を持てば親の気持ちがわかるよ」等と言われ、余計に傷つけられます。
健全な母親をもった人には、毒親というものが理解ができません。

つまり、モラハラの被害者と同様に、毒親に育てられた娘は孤独なのです。
誰にもわかってもらえないという孤独です。
特に幼少期というのは、家庭がすべてと言って良い状況なので、誰も助けてくれる人がいません。
そんな子ども時代を経て、ずっと孤独でいた人が母親への怒りを簡単に捨てられるはずがありません。
許せるわけがありません。

周囲の人が気付かないために、「本当はそんなひどい仕打ちを受けていたわけではないのではないか」と思ってしまう程です。
怒りは持って当然なのです。
決して娘のせいではないのです。
怒りを消し去ることは心の安寧にはつながりません。
ただし、毒親との植え付けられた関係性を断ち切る必要はあります。

「憎んで良い」とは言ってない

念のため注意点です。

「許さなくて良い」とは言っていますが、「憎んで良い」とは言っていないことをここに記しておきたいと思います。
恨みや憎しみ(自分を蝕む悪しき感情です)という感情はその時点から自身の時間を止めます。

いつまでも過去に囚われ、過去に生き続けることになります。
脳の機能を低下させ、IQが下がるとも言われています。

つまり、恨みや憎しみから生まれた行動は、自分で自分の人生を崩壊する方向に進んでしまう、ということになります。
実際に崩壊してしまった方を何人も見ています。

ですから、ひとまず恨みや憎しみは横に置いて、自分の幸せにフォーカスしましょう(このプロセスにおいては特にカウンセラーを必要とするところかと思います)。
恨みや憎しみを消すことなく横に置いておくことと、自分の幸せに向かうことは両立できます。

そして自分が幸せになれば、横に置いておいた恨みや憎しみは自然と消えます。
納得できるものではないかもしれませんが、囚われから抜け出した方の大部分はこの流れとなります。

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娘ばかりが苦しんでいる現状

母娘問題において気になる点が2点あります。

それは、
①娘側は「母親のことを不健全な人だ」と非難する一方で、ちゃんと「自分にも責任があるのではないか」と考えている方が多いこと、
です。

ちゃんと自分が変わる必要があるということにも焦点が向いています。
むしろ罪悪感を持ち過ぎていると思われる方もいます。

そしてもう一つ、
②母親側は「なぜ私はあんなに一生懸命育てたのに非難されなくてはいけないのか、むしろ感謝されるべきだ」と思っている方が多いこと、
です。

自分が変わる必要があるということに焦点が向きません。
実際に、母娘問題の相談のほとんどが娘さんからの相談である、という現状です。

母親はネットや書籍で娘との問題で何がいけなかったのか、そして今後どう接していけば良いのか、について調べることはしますが、結局曖昧なままで何か行動を起こすところまではいかないのが現状です。
こうして娘さんからのご相談を度々受けるわけですが、「経済的なサポートをしてくれたからお母さんを悪く言ってはいけないのではないか」という罪悪感に苛まれている方が多いです。

そんな時、「物理的経済的な面(衣食住の世話等)でのサポートに対しての感謝と、母親から受けたコントロール(あるいは精神的虐待)は分けて考えてください。まったくの別物です」と言います。
物理的経済的な面で何不自由なくしてくれたからといって、精神的な面で支配されてきたことについて母親に怒ってはいけないということはない、ということです。

逆に親側の視点で言うと、物理的経済的な面で何不自由なくしたからと言って、娘を精神的な面で支配して良いことにはならない、ということです。
「こんなにあなたにお金をかけたのに…」という言葉で支配する親がいますが、そういったことはある程度想定して子どもを望んだのではないでしょうか。

子どもが物理的経済的な面で親に依存せざるを得ないのは当然です。
それを武器にして子どもを支配するのは卑怯です。
お金をかけたから子どもは親の望み通りに生きないといけないのでしょうか。
子どもは所有物ではありませんからね。

親を脅す子どもたち

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大村カウンセラー

一方で、親への復讐に人生を費やしてしまう方もいます。
子ども時代の精神的な支配や虐待を理由にして、大人になっても親に金銭を要求したり、働かない理由にしている方もごくまれにいる、ということです。

精神的な面での支配や虐待があったからと言って、経済的な援助は当然だとするのもそれはそれで問題です。
ここは上に記載したことと同じように分けて考えないといけません。

本気で苦しんで、それでも自立に向けて頑張っている人にとても失礼です。
もちろん、うつ病であったり、その他様々な精神疾患によって働くことができない、といった方は仕方ないです。

ただし、親への復讐のために、一生懸命病気について勉強し、「私はこの病気だ」と診断されるために病院に行っている方もいるのは事実です。
目的がおかしいのです。

外から見ていると、親への復讐なのかそうでないのかはわかるものです。
私はこういった方を救うために活動しているわけではないのです。
復讐をする人が幸せになれない、というのは経験的(様々な事件等を見て)に理解できるかと思います。

無意識(潜在意識)が「親のせいで自分は不幸である」ということを証明するように働いてしまいます。
つまり、「親に罪悪感を持ってもらうには自分は不幸でいる必要があり、幸せになってはいけない」というように働くわけです。

復讐心があることで不幸になることを達成してしまう、ということになります。
それだけ「恨み」や「憎しみ」という感情は恐ろしいのです。

 また、人生の様々な場面での決断の時(受験、就職、結婚等)、

  • 「○○高校の方が良いんじゃない?」
  • 「○○大学はあなたには無理」
  • 「本当にその会社で良いの?」
  • 「○○さんとの結婚は止めときなさい」

等々言われた方もいるかと思います。

自分の夢を、自分の進みたい道をその一言で断念された方も多いかと思います。
後悔しても「結局は自分で決めたことだから…」と我慢してきてはいませんか?
母親は「(娘が)自分で選択した」と思わせることで自分の罪悪感を消すことができます。
娘は散々コントロールされてきたために親に誘導されてきたとは思いたくない、つまり自分で選択したんだと思いたい、そういった娘の気持ちを利用しているのです。

母親は娘が後悔していることを知っても、知らんぷりすることができますし、いくらでも言い逃れができます。
母親の無責任な言葉は捨てて、自分の人生を生きて良いのですよ。

母親の見ているものとあなたが見ているものは全く別なのです。
まったくの別人なのです。
生きている時代も違います。
自分の見ているものを信じてください。
今からでも遅くありません。

母親の言葉に囚われずに自分の好きなことをして良いのですよ。
自分ばかりが苦しむ必要はないのです。

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離れることも時には必要

母親が娘のためにと思ってやっていたことが、実は自分の思い通りに支配するためだった、という自覚を持たない限り、母娘問題を改善しようとすることで余計に悪化するケースはよくあります。
改善と言いつつも、支配という考え方の根っこの部分が変わっていないので、結局同じことを繰り返すだけだからです。

苦しんでいる娘により追い打ちをかけるだけになるからです。
気が付かない間は距離をおくことも時には必要です。
いろいろな事情で難しい方もいると思いますが、母親から物理的に離れることは大事です。
価値観から離れることです。

同じ屋根の下で暮らしていると、どうしても否定的な言葉を投げかけられたり、自分の可能性を狭めさせられる言葉を投げかけられたり、そういった機会は当然増えます。
耳を塞いでいても顔を合わせればいろんなことを思い出してしまいます。

「あなたは何をやってもダメね」
「あなたには無理だから止めたほうが良いわよ」
といった言葉が蘇ってしまいます。

何か決断する際に親からの許可を必要としてしまう習性を強化してしまう環境から離れましょう。
自己肯定感を下げられてしまう環境から離れましょう。

離れるといっても「縁を切る」「一生連絡は取らない」ということだけではありません。
「一定期間離れる」でも良いのです。

娘は母親に期待することは止めて自立しましょう。
母親が変わらないと自分は良い人生を歩めないという囚われから抜け出しましょう

母親は娘を、娘は母親を、一人の人間なんだと尊重する(認識する)ことから始めましょう。

娘はどこかで母親に期待してしまっているのです。
無条件の愛情を。
結局はお互いに依存しているわけです。
お互いに自立することが不可欠です。

良い意味で諦める、ということ

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母親が娘に対して踏み込んで来るために、娘側も母親との分離ができにくくなります。
「別人とは思えない」ということに苦しんでいる方が多いように感じます。
そのために罪悪感を抱いてしまいます。

ではどうしたら別人だと切り離して考えることができるのでしょうか。
あくまでも一つの方法ですが、母親がなぜ毒親的特徴をもつようになったのか、母親の育った環境や背景を知ることが近道ではないでしょうか。

母親にもあなたが生まれるまでの生育歴があるわけです。
それをあたかも他人のように調べてみることで毒親にならざるを得なかった事情が見えてくるかもしれません。
決して母親に同情しなさいと言っているわけではありません。
淡々と他人のように見るようにしてください。

母親にさりげなく聞くことができたら良いですし(ただし、きっと被害者意識をもって話すでしょう)、祖父母や親戚や母親の友人に聞くことも良いでしょう。
聞くことなく自力で調べてみることも良いでしょう(客観的ですし)。

同時に時代背景も調べてみると良いと思います。

上記の母親への怒りは捨てる必要はない、許すこともない、ということにも関係してきますが、許すことまではできなくても良い意味での諦めを得る一つの方法にはならないでしょうか。
自分を楽にさせる一つの方法なのではないかと思います。

いつまでも被害者でい続けますか?

毒親について書いてきましたが、親からのご相談も少しずつ増えてきました(子どもの側からのご相談が多いのは変わりませんが)。

子どもに毒親と言われて改善しようと思った方、
自分も親の毒を受け継いで毒親なのではないかと心配な方、
毒親であると自覚して子どもと今後どう接して良いか知りたいという方、
様々いらっしゃいます。

上にも書いたように、なかなか本質的なものの理解ができていなかったり、完全に改善したとは言えない方が多いですが、少しだけですが、一部だけですが、改善している方もいます。
そんな方を見ていると思うことがあります。

それは親の変わった部分を見ようとしない子どものことです。
親が毒親である限り、自分は被害者でいることができます。
変わりたいと言いつつも、(無意識下で)被害者でいることにどこか安心しているような感じです。

親が変わったことを認めてしまうと、築き上げてきた「親=毒親=加害者」「自分=被害者」という図式を崩壊させてしまいます。
その図式を崩壊させないために、親の変化を認めない、見ようとしない、という方がいらっしゃる、ということです。

また、自分が変われないから親も変われないだろうと思い込んでいる子どももいます。

いつまでも被害者でい続けますか?
(この「いつまでも」という言葉が見えない方は被害者意識がとても強い方です。当然被害者から抜け出すにあたっては段階があります。いきなり被害者をやめなさいとは言っていないということです。その段階を一段一段のぼるサポートをするのがカウンセラーの役目ですからね)

毒親といっても、毒の程度は人によって違いますし、苦しみや痛みの感じ方はそれぞれ違います。
そのため、すべての方がそうだとは言えませんし、ほとんどの方はそうではないと思います。

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大村カウンセラー

私と一緒に毒親の支配から抜け出してきたお客様に聞くと、「自分にもそういう部分があったかもしれない。もっと早く知っていればもっと早く被害者をやめられたかもしれない」という声が多くありました。
あなたにも通じることがあるかもしれない、そう思って最後に勇気を出して記載してみました。

まとめ

母娘問題は、母親と娘の関係に特有の問題です。一心同体という思い込み、嫉妬、価値観の押しつけ、ダブルバインドなどが特徴です。
母娘問題から抜け出すには、物理的に離れること、精神的に離れること、母親への期待を捨てることが重要です。

また、母親への怒りを持つことは悪いことではありません。許さなくても良いです。
母娘問題に苦しんでいる方は、一人で抱え込まず、カウンセリングを受けることをお勧めします。

母娘問題が夫婦関係に与える影響

最後に、母娘問題を抱えたまま結婚した場合の注意点をお伝えいたします。

1. パートナーに母親を投影する

母親との関係で形成された「期待」「不満」「怒り」を、パートナーに投影してしまいます。

  • 「夫が私の気持ちをわかってくれない」→ 母親にわかってもらえなかった経験の投影
  • 「夫が私を支配しようとする」→ 母親に支配された経験の投影

2. 自分の気持ちを言えない

母親に自分の気持ちを言えなかった経験が、夫婦関係でも繰り返されます。

  • パートナーの顔色をうかがう
  • パートナーの意見に従ってしまう
  • 自分の気持ちを押し殺す

3. 共依存関係に陥りやすい

母親との関係で形成された「共依存体質」が、夫婦関係でも発動します。

  • パートナーに過度に依存する
  • パートナーから離れられない
  • パートナーのために自分を犠牲にする

よくある質問(FAQ)

Q1.母親の言う「あなたのために」は、本当に娘のためなのでしょうか?

A.一般的には、必ずしも娘のためとは限りません。これは母親自身の不安や価値観を守るために使われているケースが多く見られます。特に「普通はこう」「常識でしょ」といった言葉が伴う場合、娘の気持ちは置き去りにされがちです。例えば、進学や結婚の場面で「あなたには無理」「そっちの方が安心」と誘導されるケースがあります。その結果、娘は「自分の感覚より母の判断が正しい」と思い込まされていきます。「おかしいかも」と感じた感覚は、無視しなくて大丈夫です。

Q2.母と娘が一心同体のような関係になるのは普通ですか?

A.母娘では起こりやすい関係ですが、健全とは言えません。同性であるがゆえに心理的距離が近くなりやすく、境界線が曖昧になりやすい背景があります。特に母親が娘に期待や嫉妬を抱えやすい場合、一心同体感覚が強まります。例えば、娘の選択を「自分の評価」に結びつけるような言動が見られることがあります。この状態が続くと、娘は「母の期待から外れていないか」を常に気にするようになります。違和感を覚えているなら、それは健全なサインです。

Q3.母親を許せない自分は心が狭いのでしょうか?

A.いいえ、許せないこと自体が問題なのではありません。許しは義務ではなく、心のプロセスの結果として起こるものです。無理に許そうとすると、かえって怒りや恨みが深く残ることがあります。例えば、「もう水に流そう」と決めた途端、体調を崩す人もいます。許せない気持ちを抑え込むほど、自分への攻撃に変わってしまうこともあります。許せなくて当然だと認めることが、回復の入口になることもあります。

Q4.経済的に支えてもらった場合、母親を責めてはいけませんか?

A.いいえ、経済的支援と精神的支配は分けて考える必要があります。衣食住を与えたことが、感情や人生を支配して良い理由にはなりません。「こんなにお金をかけたのに」という言葉で縛られるケースも多いです。例えば、進路や結婚を制限される正当化に使われることがあります。恩と支配が混ざると、娘は一生「借り」を返し続ける感覚になります。混乱して当然です。別物として整理して大丈夫です。

Q5.母親と距離を置くのは冷たい選択でしょうか?

A.いいえ、状況によっては必要な選択です。母親に改善の意思や自覚が見られない状態で関係を続けると、苦しさが強まります。特に同居していてかつ頻繁な接触は、自己否定を強化しやすい環境になります。「縁を切る」ではなく「一定期間離れる」という形もあります。距離を置くことは、母親を罰する行為ではなく自分を守る行為であり、今までの自分がいかに過酷な環境にいたかという客観的な気付きにもなります。自分を守る選択をして良いのです。

Q6.いつまでも被害者意識から抜けられないのは悪いことですか?

A.いいえ、段階があるので決して悪いことではなく、今の位置にいる自分を責めなくて大丈夫です。被害を認めるプロセスなしに、前に進むことはできません。ただし、被害者の立場に留まり続けることが苦しさを固定する場合もあります。「少しずつ視点を広げる」ことが次の段階になります。一人で整理しきれない場合は、カウンセリングで一緒に状況を言語化することで次の段階が見えやすくなります。実際に、恨みの感情により人生を台無しにしてしまっている方はいます。母親への負の感情を認めつつ、上手に手放していけるようにサポートいたします。

免責事項(必ずお読みください)

本記事は、特定の診断や疾患の確定を目的としたものではありません。相談現場で多く見られる「関係性の傾向」や「心理的な構造」を、一般的な情報として整理しています。内容はすべての人や関係に当てはまるものではありません。心身の不調が強い場合や日常生活に支障がある場合は、医療機関・専門機関への相談もご検討ください。また、身の危険を感じる場合は、すぐに警察や配偶者暴力相談支援センターにご連絡ください。なお、本記事の情報を参考に行動される際は、ご自身の判断と責任でお願いいたします。私は共依存・夫婦関係の整理を専門とするカウンセラーとしての相談経験をもとに執筆していますが、効果や結果を保証するものではありません。

参考文献

スーザン・フォワード(2001年)『毒になる親』講談社
岡田尊司(2012年)『母という病』ポプラ社
信田さよ子(2015年)『親子共依存』朝日新聞出版

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